狭小住宅で気をつけなければならないこと3選
狭小住宅を建てる際、絶対に注意すべきポイントがいくつかあります。
必ず以下を確認しましょう。
注意点①防音対策はしっかりと
一つ目のポイントは「防音対策」について。
狭小住宅は、基本的に限られた敷地に出来るだけ多くの居住スペース確保したいものです。
その為、敷地いっぱいに家を建てます。そのことにより家に面している道路・隣の家や建物との距離が近くなりがちです。
道路の通行人の話声や車の音、隣家の生活音などが聞こえてくることになります。ただそれだと生活に支障が出てしまうため、防音対策にはしっかり行わなければなりませんよね。
また、相手の声や音が聞こえてくるということだけでなく、逆に自分たちの話声や生活音が他人の迷惑になってしまっていることも考えられます。
せっかく理想のマイホームを手に入れたのに、気を遣いながら生活をするのは嫌だと思います。
防音対策をすることで多少費用がかさんでしまうかと思いますが、快適な生活を送るためには欠かせないポイントとなるでしょう。
注意点②駐車スペースの確保が難しい
車を所有している場合や、これから購入する場合、駐車スペースについても勘がておく必要があります。
一般的に乗用車1台分の駐車に必要な面積は、おおよそ4〜5坪程度です。平米の単位に直すと13〜16平米、畳の単位になおすと8〜10畳ほどのスペースが必要です。
しかし駐車場を設けると、その分居住スペースは少なくなるのは当然のことです。近隣の駐車場を借りるという手もありますが、駐車場代が余分にかかったり、家と駐車場間の移動は手間と時間がかかるという懸念点も。
そこでおすすめなのがビルトインガレージです。
ビルトインガレージとは、1階部分を駐車場にすること。つまり、住宅の1階部分を使用した駐車場のことになります。駐車場上の2、3階部分は居住スペースとして使用することができます。
また、車をすっぽり収めることができるため、雨や雪、汚れやいたずらなどから守ることができるというメリットもあります。
注意点③周辺道路が狭い
周辺環境
狭小地に家を建てる際には、その土地の周辺環境を考慮した予算を設定する必要があります。
一般的に、その土地の周辺環境によって建築費が大幅に上乗せされてしまうケースがあるからです。
例えば周辺道幅が極端に狭いなどが該当します。大きなトラックや重機などが入れないため、施工会社的には余分な手間と時間がかかってしまいますよね。
また、資材を置いておくスペースがないと、近隣にそのスペースを確保する必要があります。当然、その場合は別途費用がかかってしまう可能性もあります。
コストアップの可能性があるかどうかは、検討している施工会社に事前確認しておくと安心です。
狭小住宅での間取りの4つのポイント
狭小住宅は、限られたスペースの中に必要な部屋数を入れ込まなければなりません。つまり、一般的な広さの住宅よりも間取りに工夫が必要です。
間取りを決める際に、参考にしてほしい4つのポイントをご紹介します。
ポイント①仕切りを作りすぎない
基本的に、各部屋をしっかりと分けるために仕切りは必要になりますよね。
ただ、あまり細かく仕切りすぎてしまうと、当然ひとつひとつの部屋のスペースが狭くなり窮屈に感じてしまうこともあります。
さらに、細かく部屋を分けすぎると光を取り込みにくくなります。その為、家全体が薄暗い雰囲気になってしまうというケースも。
部屋の仕切りはなるべく少ない方が開放的で光を取り込みやすく、広々と暮らすことができます。スキップフロアを利用して目線をずらすなどの工夫をすれば、別々の部屋にいるように演出することもできます。
どうしても仕切りが欲しい、という場合には、収納家具や光を取り込みやすい刷りガラスなどの使用を徹底的に行ってみましょう。
ポイント②ロフトや小屋裏収納を作る
狭小住宅で人気があるのがロフトや小屋裏収納です。
よく1Kなどの一人暮らし用のお部屋にもロフトなどがありますよね。
実はロフトや小屋裏収納は延床面積に含まれません。
その為、土地の建ぺい率や容積率の面で気にしなくていいのです。
居住スペースを増やすためにはどんどん小さくなってしまう収納。ロフトや小屋裏収納をを作っておけば、それらを収納スペースとして活用することができますね。
またアイデア次第で、収納スペースとしてだけでなく、キッズスペース・シアタールームなどにするなど、幅広い使い方ができそうです。
ただし、以下の条件を満たす必要がある点は要注意です。
- 天井の高さが1.4m以下であること
- ロフトがある階の半分以下の面積であること
- ハシゴが固定されていないこと
ポイント③収納を工夫する
狭小住宅の間取りでは、リビング、寝室、子供部屋、水回りなどを優先するばかりに収納スペースの確保が疎かになってしまいがちです。
収納する場所がなく物が溢れていると、それらが空間を圧迫して部屋の中が余計に狭く感じられてしまいます。
おすすめは、デッドスペースを有効活用することです。
例えば階段下のスペースや壁面など、実はよく見てみると収納として活用できる!という場所がたくさんあるはずです。
間取りをチェックする際には、デッドスペースとなっているところはないか、収納として利用できないかをまずしっかり確認してみてください。
狭小住宅を建てる際の住宅会社選びの手順
理想通りの家を建てるためには、住宅会社選びが重要。これは狭小住宅に限りませんが、住宅会社の選び方について解説します。
Step1 検索してホームページをチェック
住宅会社と一口に言っても様々で、以下の種類があります。
- ハウスメーカー
- 設計事務所
- 工務店
これらの中から希望にあった会社を選ぶためにはしっかりとした情報収集が必要です。
まずは気になる住宅会社のホームページを確認しましょう。
その中で特にチェックしておきたいのが、建築事例のページです。
狭小住宅の施工実績があり、数が豊富であるか、好みのテイストの家を建てられそうかを基準にチェックしてみてください。
また、カタログやインテリア雑誌などを参考にしてみてもよいでしょう。
Step2 見学会や住宅展示場に足を運ぶ
気になる住宅会社があったら、住宅展示場や現場見学会へ足を運んでみましょう。
住宅展示場の見学の時には、どのポイントを重視して見るかを事前に決めておくのがおすすめです。間取り、素材、デザインなど、分からなかったとしてもある程度の目的を持って見学をするとあれもこれもと迷いすぎなくなるのでよいでしょう。
見学は1日あたり3棟までが理想的と言われています。
あまり多く回りすぎてしまうと、よく分からなくなってしまうという人も多いようです。
現地見学会は、気になる点について質問できるように、ある程度事前に予備知識をつけておくことがおすすめ。そうすることにより聞きたいことが聞けて、とても有意義な時間を過ごすことができます。
Step3 複数の会社を比較検討する
費用やデザイン性、口コミ評判、担当者の対応など、住宅会社選びには様々なポイントがありますが、最もチェックしておきたのが、狭小地での家づくりのノウハウがしっかりとある、狭小住宅の建築にふさわしい会社かどうかということです。
狭小地の場合、前述の通り狭い空間を広々と見せる、収納や動線に配慮するなど、一般的な住宅よりも間取りに工夫が必要となります。
もちろん、自分たちで考えて相談をすることも可能ですが、やはりプロの目線でしっかり提案をしてくれる会社だと安心ですよね。
複数の会社に間取りの提案を依頼すると、比較検討しやすいでしょう。
後悔することのないよう、たくさん悩んで、理想のマイホームを完成させてくださいね。